「そんなことないよ」
そう言って、東は私の手を取る。そのまま、自分の胸にそっと当てさせた。
「どう?分かった?」
言葉より先に、手のひらに伝わるものに思考が止まる。
「わ、わか……っ」
速い。強い。私のより、全然――
「……っ」
言葉が出なくて、コクコクとうなずくことしかできない。
東はそれを見て、少しだけ困ったみたいに、それでも嬉しそうにクスッと笑った。
「もう、この際だから、全部擦り合わせしようか?」
「擦り合わせって?」
「いつからすぐりのこと好きだったのかとか、なんで俺が天馬を好きだって勘違いしてたのかとか」
あまりにも普通の顔でとんでもないことを言うから、心臓が追いつかない。
「~~~~っ、聞きたいけど、キャパオーバーです……」
そんなの今聞いたら絶対に無理だ。今度こそ死んじゃう気がする…。



