脳が溶けるってこういうこと?
怒ってるんじゃなかったの……?
嫌われたと思っていたのに、また東の顔が近づいてきて、考える前に唇が重なった。
息をする間もなく距離がなくなって、頭の中が真っ白になる。
ホッとしたのに、その感情ごと全部奪われるみたいで、涙が滲んだ。
好き、東。
そう思った瞬間にはもう何も考えられなくなっていて、体が酸素を欲して、少し口を開ければ、その隙間からぬるりとした感触のなにかが侵入してくる。
「…っ、ん…!?」
初めての感触に頭がふわふわして、力が入らない。
なに、これ…。
思わず自分の舌をひっこめるも簡単に絡めとられて、これが東の舌だと気づいたときにはもう遅い。
「…んっ…はぁっ…」
息をする場所を見失って、逃げようとしても力が入らなくて、ただ東に引き寄せられるままになる。
近すぎて、視界が揺れて、思考が途切れる。
離れたと思ったのに、すぐにまた重なって、呼吸の隙間さえ残らない。



