やっぱり。やっぱりそうだったんだ。私は昼休みからずっと振り回されていたらしい。
南野さんが最後に見せた、べっと舌を出した悪戯っ子みたいな顔が頭に浮かぶ。
「まあ、俺が知らないだけかもしれないけど」
「どういうこと!?」
思わず北見の制服を掴みそうになる。
なんで北見が知らないの!?同中なんじゃないの!?
さっきまで余裕そうだった北見は面倒くさそうに顔をしかめた。
「そんな気になるなら本人に聞けって、いつも言ってるよな?何かあっても、いちいち俺に聞くな」
「う……」
「二人で話し合わないと意味ないだろ」
「……ごもっともです」
反論できなかった。完全敗北。悔しい。でも正しい。すごく正しい。
というか、人に興味なさそうな北見に恋愛の正論を言われるのが一番悔しい。
北見はそんな私を見ながらさらに追い打ちをかける。
「それに、俺とふたりでいることを知ったら、汀は面倒くさいと思うけど?」
「……。」



