君に捧げるアイラブユー




この2週間、正直ずっと浮足立っている自覚はある。

朝起きた瞬間から今日は東に会えるかどうかを考えてしまうし、制服に袖を通すだけで少し特別な気分になるし、校門をくぐる瞬間ですら心臓が少し早くなる。


小さく鼻歌を歌いながら校門を抜けると、視界の先にすぐ、大好きな背中が見えた。その瞬間、胸がぎゅっと掴まれたみたいに跳ねる。


……気づいてくれないかな、気づいてほしい。

両手を祈るみたいにぎゅっと握って、その背中を見つめるけれど、私に気づかずに、普通に靴を履き替えている。

それでも、その動作すらかっこよく見えてしまって完全に浮足立っている。


……気付け。

気付いて、お願いだから今だけはこっち見て。



「あ、西宮」



パタン、と下駄箱のロッカーを閉めてこちらに顔を向ける東。



「東!おはようっ」



思わず駆け寄ってしまって、距離を詰めた瞬間、自分でも分かるくらい声が弾んでいた。

朝から元気だね、なんて少し笑い混じりに言われる。

違う、これは朝だから元気なんじゃなくて、東に会えたからだよ。

でもそんなこと、言えるはずもなくて、言わなくてもきっと伝わっている気もしてしまう。

付き合う前と今とでは、東が私に向ける視線が明らかに違うって分かるから。

私を見る目が、ちゃんと“特別”を含んでいるのが分かってしまう。その変化に気づいてしまったからこそ、余計に心が忙しい。


なんで、今まで気づかなかったんだろう。

気づいていなかった時間さえ、少し悔しいような、でもそれすら愛おしいような…。