君に捧げるアイラブユー




もう嫌だ。もう振り回されたくない。東に期待して、勝手に嬉しくなって、勝手に落ち込んで。そんなのもう終わりにするんだから。


そう心の中で何度も言い聞かせる。ドクドクとうるさい心臓の音を無視して立ち上がった。

走ったからだ。きっとそう。急に走ったから心拍数が上がってるだけ。

久しぶりに東を見たからとか、そんな理由じゃない。絶対に違う。


よし。戻ろう。三木も心配してるかもしれないし。このまま逃げ続けるわけにもいかない。


そう思って扉に手をかけた、その時だった。

ガラッと、私が開けるよりも先に扉が開いた。



「あ、いた」

「……っ」



思わず息を呑む。

そこに立っていたのは、東だった。

……なんで。なんで追いかけてきてるの。


頭が真っ白になる。東は当然みたいな顔をして空き教室へ入ってくる。

私は反射的に一歩後ろへ下がった。

東が扉を閉める音がやけに大きく聞こえた。静かな教室、二人きり。心臓が嫌な音を立てる。