君に捧げるアイラブユー




東は優しかった。私が落ち込んでいると気づいてくれたし、困っていたら助けてくれた。目が合えば笑ってくれたし、くだらない話でもちゃんと聞いてくれた。


その一つ一つが嬉しくて、期待してしまった。

もしかしたら私だけじゃないんじゃないかって。もしかしたら東も少しくらいは私のことを特別に思ってくれているんじゃないかって。


でも結果は違った。

期待した分だけ傷ついた。それだけの話だ。



「振るくらいなら、思わせぶりな態度とるなって話よ」

「……まあ、あれが東の素だからさー」



実際、その通りなのだ。東は誰にでも優しい。

誰にでも自然に話しかけるし、困っていたら放っておけない。だから私が特別だったわけじゃない。そんなこと最初からわかっていたはずなのに。


それでも、好きになってしまったら駄目だった。

最初はそういう優しいところが好きだったはずなのに。みんなに優しい東が好きだったはずなのに。

気付けば、その優しさが全部私だけに向けばいいのに、なんて思うようになっていた。

東が笑うのも。東が名前を呼ぶのも。東が気にかけてくれるのも。全部私だけだったらよかったのに、なんて。

そんなことありえないのに。もうどうにもならないのにね。