君に捧げるアイラブユー




それからもずっと、西宮に振り回され続けた。

クラスが離れたっていうのに、全然意味がなかった。

松葉杖をつきはじめた西宮が階段を降りているのを見て、放っておけるわけがなかったし、手を貸した瞬間に自分の心臓がうるさく鳴るのを必死で押さえ込んで、平気な顔を作るのに必死だった。


手を繋いでいる、いや支えているだけ、と頭の中で何度も言い聞かせながら、それでも距離の近さに冷静でなんていられなかった。


バカみたいにうるさい心臓を悟られたくなくて、いつも通りの自分を演じる。それがもう癖みたいになっていた。


西宮と天馬が一緒に登校してきたときも、平然としているふりをしたけれど、内側は全然違った。気に食わないなんて言葉で済むものじゃなかった。


クラスが離れたことなんて、本当に気休めにもならなかった。

距離ができたから楽になるなんて、そんな都合のいい話はなかった。

むしろ見えない分だけ想像してしまう時間が増えただけだった。


嫉妬したいわけじゃない。こんなはずじゃなかった。態度に出すはずじゃなかった。

西宮に、気づかれたくなんてなかった。


そうやって1年以上、必死に隠してきたこの思いが、凛音にあっさりと見抜かれてしまった。