君に捧げるアイラブユー




西宮が体育の授業中に捻挫したのに気づいたのは、本当に偶然だった。

いや、偶然と言うには少し違うかもしれない。試合中だった。自分のチームの攻防に集中しなきゃいけない場面だったのに、視界の端が勝手に西宮を探していた。


ばれないように、あくまで自然に、ちらっと見る程度で。

でも一度気づいてしまうともうダメだった。西宮の動きがいつもと違う。ほんの少しだけ足を引きずっている。最初は気のせいかと思った。でも何度見ても同じだった。


あ、と嫌な予感がした。

その瞬間から、試合の内容が頭に入ってこなくなった。勝敗とかどうでもよくなっていた。いや、どうでもよくなったというより、比重が完全に西宮に傾いてしまった。


授業が終わったあと、案の定だった。

西宮は動けなくなっていて、足首は明らかに腫れていた。顔も少し青白い。

いてもたってもいられなかった。気づいたら、俺は西宮を保健室まで連れて行っていた。

ベッドに座らせるところまでは普通だった。ここまでは。問題はそのあとだった。

なぜか気づいたときには、西宮がベッドの上で俺を押し倒していた。

意味が分からなかった。本当に一瞬、頭が追いつかなかった。

かわいいね、なんて男に簡単に言うもんじゃないし、そもそもなんで俺は押し倒されてるんだ?