君に捧げるアイラブユー




クラスが離れて会える頻度は減った。それでも俺は相変わらず西宮のことを見ていた。探していた。好きだった。

そして少しだけ安心していた。

西宮と天馬もクラスが離れたからだ。

西宮はきっと寂しかっただろう。あれだけ天馬と話していたんだから。そう思うと胸は痛んだけれど、それでも助かったと思ってしまった。


二人が一緒にいるところを見なくて済む。二人が楽しそうに話しているところを見なくて済む。それだけで少しだけ楽だった。最低だと思う。でも本音だった。


このままひっそり好きでいよう。遠くから見ていよう。西宮が幸せならそれでいい。そうやって静かに気持ちを抱えていこう。

卒業するまで。あるいはもっと先まで。叶わなくてもいいから。この恋を大事に持っていよう。



そう思っていた。そう決めたはずだった。



だけど人生は時々、勝手に予定を狂わせる。


俺がひっそり抱えていたはずの恋も。誰にも知られないまま終わるはずだった気持ちも。そのままでは終わってくれなかった。


全部が少しずつ変わり始めたのは、そのすぐあとだった。


まるで何かが動き出すみたいに。俺が必死に隠してきた気持ちを、運命が無理やり引っ張り出そうとするみたいに。


あの日までは、本当にこのままでいられると思っていたのに。