君に捧げるアイラブユー




『最近、元気ない?』



不意にそう言われて、息が止まりそうになった。



『……え?』

『東らしくない、というか。あんまり笑ってるとこ見ないなーって。気のせいだったらいいんだけどっ』



気のせいじゃない。全然。少しも。気のせいなんかじゃない。

気づかれないようにしていたのに。気づいてほしくなかったのに。

なんで。なんで気づくんだよ。なんでそんなところ見てるんだよ。


胸の奥がぐらぐら揺れた。

嬉しかった。西宮が俺を見ていてくれたことが。俺の変化に気づいてくれたことが。

だけど同じくらい苦しかった。悲しかった。悔しかった。

だって俺は、西宮のことばかり見ていたのに。西宮は天馬を見ていると思っていたのに。その西宮が今、俺のことを見ている。そんなことが嬉しくないわけがない。


でも嬉しいと思ってしまうたびに、自分が惨めになる。


期待してしまいそうになるから。もしかしたら、なんて思ってしまいそうになるから。

そんなわけないのに。西宮が好きなのは天馬だ。ずっとそう思ってきた。そうやって自分を納得させてきた。

なのに今さらこんな顔で心配されたら、諦めようとしていた気持ちがまた息を吹き返してしまう。