君に捧げるアイラブユー




そんなある日だった。

一階の渡り廊下。昼休みの終わり頃だったと思う。

自販機で飲み物を買おうとしていたら、ちょうど西宮と鉢合わせた。



『あ』

『あ』



同時に声が出て、お互い少し笑う。



『先どうぞ』

『いやいや、東どうぞ』

『いや、西宮先で』

『レディーファーストって知ってる?』

『それは男が言う台詞じゃない?』

『確かに』



二人で笑う。本当にくだらないやり取りだった。でも居心地がよかった。

久しぶりにこんな風に西宮と二人きりで話した気がする。

誰もいない渡り廊下。自販機の機械音だけが静かに響いている。