君に捧げるアイラブユー




「なに?なんかあったの?」



面倒くさそうに言いながらも、ちゃんと雑誌を閉じてくれる三木は優しい。こういうところ、本当に好き。持つべきものは北見ではなく圧倒的三木。

私は机に頬を押しつけながら、昨日の放課後からの出来事をぽつぽつ話し始めた。



「昨日大雨だったでしょ?帰るときに昇降口で東に会ってさ……」

「うん。それで相合傘して帰ったんだ?」

「そう。私じゃなくて、クラスの女の子とね……」

「……東が?クラスの女子と?」



思い出しただけで泣きそうになる。東はその子に傘を傾けながら歩いてた。あんなの優しい東そのもので、だからこそ余計につらかった。



「東は私に気づいてなくてそのまま帰っちゃって、悲しくて悲しくて」

「うんうん」

「それで今日の朝、下駄箱に東と昨日の女の子がいてさ〜……」

「鉢合わせちゃったんだ?」

「そうなの……」



思い出した瞬間また胃がきゅうって縮む。

朝から心臓に悪すぎた。下駄箱で見た瞬間、“あ、終わったかも”って思った。東の隣にその子がいる光景が自然すぎて、私だけ場違いみたいに思えてしまった。