それからしばらくして、女二の宮様が喪服をお脱ぎになった。
薫の君と結婚させたいと帝はお望みだし、母女御様の喪も明けたのだから、もういつご結婚なさっても問題はない。
「薫の君が願い出さえすれば、すぐに正式に許可するつもりだ」
と、帝が周囲にほのめかされるから、いろいろな人が薫の君に伝えにくる。
<知らん顔をしつづけるのも失礼だろう>
ここまで来たらご結婚なさるしかない。
薫の君は腹をくくって、さりげなくご降嫁をお願いなさった。
待ちかまえていらっしゃった帝は、すぐにご結婚の日取りをお決めになる。
<大君を失った悲しみからまったく抜け出せていないのに。あれほど愛した人とどうして夫婦になれなかったのだろう>
納得できなくて、ありえない想像をしてしまわれる。
<たとえ身分が低くても、大君に似た女性がいたら結婚したくなるだろうな。亡くなった人を呼び戻せるという中国の伝説のお香を焚いて、もう一度お会いできないものか>
そんなことばかりお考えになって、女二の宮様とのご結婚を急ぐ気になどおなりになれない。
薫の君と結婚させたいと帝はお望みだし、母女御様の喪も明けたのだから、もういつご結婚なさっても問題はない。
「薫の君が願い出さえすれば、すぐに正式に許可するつもりだ」
と、帝が周囲にほのめかされるから、いろいろな人が薫の君に伝えにくる。
<知らん顔をしつづけるのも失礼だろう>
ここまで来たらご結婚なさるしかない。
薫の君は腹をくくって、さりげなくご降嫁をお願いなさった。
待ちかまえていらっしゃった帝は、すぐにご結婚の日取りをお決めになる。
<大君を失った悲しみからまったく抜け出せていないのに。あれほど愛した人とどうして夫婦になれなかったのだろう>
納得できなくて、ありえない想像をしてしまわれる。
<たとえ身分が低くても、大君に似た女性がいたら結婚したくなるだろうな。亡くなった人を呼び戻せるという中国の伝説のお香を焚いて、もう一度お会いできないものか>
そんなことばかりお考えになって、女二の宮様とのご結婚を急ぐ気になどおなりになれない。



