こうして匂宮様は三、四日も二条の院に籠っていらっしゃる。
一応、占いの結果が悪いのでとおっしゃっているけれど、夕霧大臣様は恨めしく思ってお迎えに参上なさった。
内裏から六条の院へお帰りになる途中、ちょっと立ち寄ったようにしてお訪ねなさったけれど、とにかくお供が多い。
「おおげさに何をしにいらっしゃったのだ」
宮様はご不快ではあるものの、中君のお部屋から離れたところでお会いになった。
「とくに御用もありませんでしたから、ひさしぶりの二条の院でございます。懐かしいことが思い出されます」
しばらく昔話をなさると、大臣様はそのまま宮様を連れて六条の院へご出発なさった。
ご子息や貴族たちの乗り物がぞくぞくと続いて出ていく。
六の君のご実家の勢力を見せつけられて、
<私など勝負にならないような姫君なのだ>
と中君は絶望なさる。
こっそり覗いていた女房たちはあれこれと言う。
「お美しい大臣様ですね。お若いご子息たちもお美しいけれど、やはり大臣様は別格でいらっしゃる」
「自信たっぷりなご様子でお迎えにいらっしゃったのはひどうございますよ。こちらの奥様に対してこれ見よがしではありませんか。宮様と奥様の仲はどうなってしまわれることか」
中君ご自身も平気ではいらっしゃれない。
<宮様の華やかなご親戚関係のなかに、私などが入ってはいけなかったのだ。後見してくれる父親も親戚もいないというのに。ここで心細い生活をするよりも、宇治に籠って静かに暮らした方が世間体もよいだろう>
宇治へ帰りたいというお気持ちがますます強まるなかで年が暮れていった。
一応、占いの結果が悪いのでとおっしゃっているけれど、夕霧大臣様は恨めしく思ってお迎えに参上なさった。
内裏から六条の院へお帰りになる途中、ちょっと立ち寄ったようにしてお訪ねなさったけれど、とにかくお供が多い。
「おおげさに何をしにいらっしゃったのだ」
宮様はご不快ではあるものの、中君のお部屋から離れたところでお会いになった。
「とくに御用もありませんでしたから、ひさしぶりの二条の院でございます。懐かしいことが思い出されます」
しばらく昔話をなさると、大臣様はそのまま宮様を連れて六条の院へご出発なさった。
ご子息や貴族たちの乗り物がぞくぞくと続いて出ていく。
六の君のご実家の勢力を見せつけられて、
<私など勝負にならないような姫君なのだ>
と中君は絶望なさる。
こっそり覗いていた女房たちはあれこれと言う。
「お美しい大臣様ですね。お若いご子息たちもお美しいけれど、やはり大臣様は別格でいらっしゃる」
「自信たっぷりなご様子でお迎えにいらっしゃったのはひどうございますよ。こちらの奥様に対してこれ見よがしではありませんか。宮様と奥様の仲はどうなってしまわれることか」
中君ご自身も平気ではいらっしゃれない。
<宮様の華やかなご親戚関係のなかに、私などが入ってはいけなかったのだ。後見してくれる父親も親戚もいないというのに。ここで心細い生活をするよりも、宇治に籠って静かに暮らした方が世間体もよいだろう>
宇治へ帰りたいというお気持ちがますます強まるなかで年が暮れていった。



