いよいよ匂宮様と六の君がご結婚なさる日、夕霧大臣様は六条の院を飾りたててご用意なさっていた。
かつて花散里の君がお住まいだった夏の御殿は、今は大臣様の奥様がお暮らしになっている。
六の君はこの皇族出身の奥様のご養女になって、大臣様の姫君たちのなかでもとくに大切にされていらっしゃるの。
ところが、夜遅くになってもなかなか匂宮様がお越しにならない。
大臣様は内裏に使者を出された。
戻ってきた使者は、
「夕方に内裏からご退出なさって、今は二条の院にいらっしゃるようです」
と申し上げる。
<中君のところへお寄りになったのか>
大臣様はご不快だけれど、今夜ご結婚なさることは世間中が知っている。
万が一お越しくださらなければ笑い者になってしまうわ。
今度はご子息を使者にして、二条の院の宮様のところへお手紙を届けさせなさった。
「遅く出る今夜の月さえ姿を現しましたのに、まだお越しくださらないのですね」
かつて花散里の君がお住まいだった夏の御殿は、今は大臣様の奥様がお暮らしになっている。
六の君はこの皇族出身の奥様のご養女になって、大臣様の姫君たちのなかでもとくに大切にされていらっしゃるの。
ところが、夜遅くになってもなかなか匂宮様がお越しにならない。
大臣様は内裏に使者を出された。
戻ってきた使者は、
「夕方に内裏からご退出なさって、今は二条の院にいらっしゃるようです」
と申し上げる。
<中君のところへお寄りになったのか>
大臣様はご不快だけれど、今夜ご結婚なさることは世間中が知っている。
万が一お越しくださらなければ笑い者になってしまうわ。
今度はご子息を使者にして、二条の院の宮様のところへお手紙を届けさせなさった。
「遅く出る今夜の月さえ姿を現しましたのに、まだお越しくださらないのですね」



