八月になると、中君は噂で匂宮様のご結婚の日をお知りになった。
宮様も隠すおつもりはなかったけれど、伝えるのを心苦しくかわいそうに思っていらっしゃるうちに、他の人から聞いてしまわれたの。
中君はそんな宮様のご態度をつらくお感じになる。
<秘密のご結婚などではない。世間中が知っていることを、どうしておっしゃってくださらないのか>
さぞかし恨めしく思われたことでしょうね。
中君が二条の院にお移りになってから、宮様はほとんど毎晩中君とご一緒だった。
参内なさってもよほど特別なとき以外はお泊まりにならず、もちろん他の恋人のところで夜を過ごされることもなかった。
<しかしこれからはそうはいかない。夕霧大臣の六の君と結婚したら、私は大臣邸で新婚生活を送ることになる。突然そんな目に遭わせたら中君は苦しむだろう>
その練習のつもりで、近ごろはときどき内裏にお泊まりになる。
それもまた中君にとってはおつらい。
宮様も隠すおつもりはなかったけれど、伝えるのを心苦しくかわいそうに思っていらっしゃるうちに、他の人から聞いてしまわれたの。
中君はそんな宮様のご態度をつらくお感じになる。
<秘密のご結婚などではない。世間中が知っていることを、どうしておっしゃってくださらないのか>
さぞかし恨めしく思われたことでしょうね。
中君が二条の院にお移りになってから、宮様はほとんど毎晩中君とご一緒だった。
参内なさってもよほど特別なとき以外はお泊まりにならず、もちろん他の恋人のところで夜を過ごされることもなかった。
<しかしこれからはそうはいかない。夕霧大臣の六の君と結婚したら、私は大臣邸で新婚生活を送ることになる。突然そんな目に遭わせたら中君は苦しむだろう>
その練習のつもりで、近ごろはときどき内裏にお泊まりになる。
それもまた中君にとってはおつらい。



