時雨がひどく降ってお暇な日、匂宮様は姉君の女一の宮様のお部屋へご機嫌伺いに行かれた。
亡き紫の上が特別におかわいがりになったこのご姉弟は、六条の院でお育ちになったけれど、今はどちらも内裏で暮らしていらっしゃる。
お部屋は落ち着いた雰囲気で、女房も御前には多く出ていない。
女一の宮様は絵巻をご覧になっているところだった。
ついたてだけを間にしてご姉弟でお話をなさる。
最高に上品で気高く、しかも優しい魅力もおありの姉宮様よ。
匂宮様はずっと、これほどの女性は他にいないだろうと思っていらっしゃった。
<しかし中君も、かわいらしくて上品だという点では負けていない>
こんなときでもつい中君を思い出して恋しくおなりになる。
お気を紛らわせようと、たくさん広げられた絵を見回してごらんになった。
女性が好きそうな物語の場面がいろいろと描かれている。
恋する男の住まいや、山里の風情ある家などをご覧になると、人物がご自分や中君に重なる。
姉宮様にお願いして絵巻を少し頂戴なさった。
<中君に差し上げよう>
とお考えみたい。
亡き紫の上が特別におかわいがりになったこのご姉弟は、六条の院でお育ちになったけれど、今はどちらも内裏で暮らしていらっしゃる。
お部屋は落ち着いた雰囲気で、女房も御前には多く出ていない。
女一の宮様は絵巻をご覧になっているところだった。
ついたてだけを間にしてご姉弟でお話をなさる。
最高に上品で気高く、しかも優しい魅力もおありの姉宮様よ。
匂宮様はずっと、これほどの女性は他にいないだろうと思っていらっしゃった。
<しかし中君も、かわいらしくて上品だという点では負けていない>
こんなときでもつい中君を思い出して恋しくおなりになる。
お気を紛らわせようと、たくさん広げられた絵を見回してごらんになった。
女性が好きそうな物語の場面がいろいろと描かれている。
恋する男の住まいや、山里の風情ある家などをご覧になると、人物がご自分や中君に重なる。
姉宮様にお願いして絵巻を少し頂戴なさった。
<中君に差し上げよう>
とお考えみたい。



