匂宮様は中君以上にお苦しい。
漁で獲れためずらしい魚を召し上がるどころではない。
お供はどなたも満足そうななかで、宮様だけはお胸がふさがって、空をぼんやりとお眺めになっている。
山荘のお庭はすぐそこに見えて、木の枝に特別な風情がある。
一年中緑の葉をつける木に、華やかに紅葉した蔦の葉がまとわりついている。
遠くから見てもはっとするほど鮮やかで、何か言いたそうな雰囲気がある。
薫の君はご出発の支度をなさりながら、
<姫君たちに期待させるようなことを言ってしまった。お気の毒なことになった>
と後悔なさっている。
漁で獲れためずらしい魚を召し上がるどころではない。
お供はどなたも満足そうななかで、宮様だけはお胸がふさがって、空をぼんやりとお眺めになっている。
山荘のお庭はすぐそこに見えて、木の枝に特別な風情がある。
一年中緑の葉をつける木に、華やかに紅葉した蔦の葉がまとわりついている。
遠くから見てもはっとするほど鮮やかで、何か言いたそうな雰囲気がある。
薫の君はご出発の支度をなさりながら、
<姫君たちに期待させるようなことを言ってしまった。お気の毒なことになった>
と後悔なさっている。



