山荘にお泊まりになるおつもりだったのに、またぞくぞくとお迎えがやって来た。
中宮様のお世話をする役所の長官までお越しになったわ。
「何をしているのです。早く都に帰っていらっしゃい」という中宮様のお言葉が聞こえてきそうよ。
中君にお会いできないことが悔しくて、匂宮様はお帰りになりたくない。
それでも中宮様のご命令は絶対だもの。
仕方なく山荘にはお手紙をお送りになる。
いつものような風流なお手紙ではなく、お気持ちを素直にお書きになった。
<人目が多いし、周りの人たちも慌ただしくなさっているだろうから>
と、中君はお返事をお送りにならない。
<田舎育ちで両親もいない私が、ご立派な宮様とお近づきになろうというのが無理だったのだ>
ますます自信をなくされる。
都と宇治で離れ離れだからお会いできない、というのはまだご納得がいく。
でも、こうしてすぐ近くにおいでになって、にぎやかな騒ぎは聞こえるのにお会いできない、というのはね。
つらくて悔しくて、中君は思い乱れなさる。
中宮様のお世話をする役所の長官までお越しになったわ。
「何をしているのです。早く都に帰っていらっしゃい」という中宮様のお言葉が聞こえてきそうよ。
中君にお会いできないことが悔しくて、匂宮様はお帰りになりたくない。
それでも中宮様のご命令は絶対だもの。
仕方なく山荘にはお手紙をお送りになる。
いつものような風流なお手紙ではなく、お気持ちを素直にお書きになった。
<人目が多いし、周りの人たちも慌ただしくなさっているだろうから>
と、中君はお返事をお送りにならない。
<田舎育ちで両親もいない私が、ご立派な宮様とお近づきになろうというのが無理だったのだ>
ますます自信をなくされる。
都と宇治で離れ離れだからお会いできない、というのはまだご納得がいく。
でも、こうしてすぐ近くにおいでになって、にぎやかな騒ぎは聞こえるのにお会いできない、というのはね。
つらくて悔しくて、中君は思い乱れなさる。



