野いちご源氏物語 四七 総角(あげまき)

早朝にお帰りになる(みや)様のお姿は、たぐいまれなお美しさよ。
中君(なかのきみ)もうっとりとご覧になった。
そのあとは、(のこ)()で宮様を思い出していらっしゃる。
いつの間にか恋の切なさが分かる女性に成長なさっていたのね。

今朝は少し明るくなってからお帰りになったので、女房(にょうぼう)たちは宮様のお姿を拝見しようと(のぞ)()する。
(かおる)(きみ)は、お優しさにご立派さが加わったすばらしい方ですけれど、宮様は(とうと)親王(しんのう)様と思うせいか、いちだんと()(だか)くお美しく見えますね」
などとほめそやしていた。