宇治では大君が不安になっていらっしゃる。
薫の君からお祝いのお着物などが届いているのに、肝心の匂宮様が夜になってもお越しにならない。
「内裏で中宮様に引きとめられていて、今夜はお伺いできないかもしれません」というお手紙だけが届いた。
<あぁ、もうだめだ。妹の結婚は成立しないのだ>
と絶望なさっているところへ、夜中近くなって匂宮様がご到着なさった。
荒々しい風のなか馬を飛ばして、上品でお美しい宮様が、すばらしい香りを漂わせながらいらっしゃったのよ。
大君が感動なさらないはずがない。
新婦の中君は少しずつ匂宮様に慣れて、妻らしいご感情も芽生えている。
柔らかい雰囲気におなりになった中君は、とてもお美しく女盛りでいらっしゃる。
しかも薫の君から贈られた立派なお着物をお召しだから、
<この世にこれほど美しい人はいない>
と匂宮様はおみとれになる。
美人を見慣れた宮様でさえそう思われるくらいだから、山荘の老女房たちはみっともないほど満面の笑みで言う。
「こんなにすばらしい姫様ですもの、そこらの男とご結婚なさっていたらどれほど悔しかったことでしょう。尊い親王様とご結婚なさって、本当にようございました」
その一方で、薫の君とのご結婚を渋っておられる大君を悪く言う。
薫の君からお祝いのお着物などが届いているのに、肝心の匂宮様が夜になってもお越しにならない。
「内裏で中宮様に引きとめられていて、今夜はお伺いできないかもしれません」というお手紙だけが届いた。
<あぁ、もうだめだ。妹の結婚は成立しないのだ>
と絶望なさっているところへ、夜中近くなって匂宮様がご到着なさった。
荒々しい風のなか馬を飛ばして、上品でお美しい宮様が、すばらしい香りを漂わせながらいらっしゃったのよ。
大君が感動なさらないはずがない。
新婦の中君は少しずつ匂宮様に慣れて、妻らしいご感情も芽生えている。
柔らかい雰囲気におなりになった中君は、とてもお美しく女盛りでいらっしゃる。
しかも薫の君から贈られた立派なお着物をお召しだから、
<この世にこれほど美しい人はいない>
と匂宮様はおみとれになる。
美人を見慣れた宮様でさえそう思われるくらいだから、山荘の老女房たちはみっともないほど満面の笑みで言う。
「こんなにすばらしい姫様ですもの、そこらの男とご結婚なさっていたらどれほど悔しかったことでしょう。尊い親王様とご結婚なさって、本当にようございました」
その一方で、薫の君とのご結婚を渋っておられる大君を悪く言う。



