匂宮様はますます中君に夢中におなりになる。
昨夜のただ驚いておられたお姿でさえお美しかったのに、今夜は少し甘えるような仕草をなさるのだもの。
ご愛情はいっそう深まるけれど、都から宇治までの道のりを思うと、頻繁に通えるとはお思いになれない。
その代わりにご将来のことを真剣にお約束なさる。
まだ中君にはそれがどういう意味かお分かりにならない。
おおぜいの女房に囲まれたご身分の高い姫君でも、さすがに父親や兄弟とは交流がおありになる。多少は男性を見慣れていらっしゃるから、ご結婚なさるときもそこまで恥ずかしいとか恐ろしいとはならないものよ。
でも中君は、大切に大切に守られて育った姫君というわけではないけれど、山深いところでお育ちになったからか、そもそも人に慣れていらっしゃらない。
<思いがけない結婚をすることになってしまった。しかもお相手が尊い匂宮様だなんて、さぞかし私のことなど田舎くさいとお思いだろう>
中君はちょっとしたお返事さえ口ごもってしまわれる。
本来のご性格としては、姉君よりも明るくて、気の利く会話がおできになる方なのだけれど。
昨夜のただ驚いておられたお姿でさえお美しかったのに、今夜は少し甘えるような仕草をなさるのだもの。
ご愛情はいっそう深まるけれど、都から宇治までの道のりを思うと、頻繁に通えるとはお思いになれない。
その代わりにご将来のことを真剣にお約束なさる。
まだ中君にはそれがどういう意味かお分かりにならない。
おおぜいの女房に囲まれたご身分の高い姫君でも、さすがに父親や兄弟とは交流がおありになる。多少は男性を見慣れていらっしゃるから、ご結婚なさるときもそこまで恥ずかしいとか恐ろしいとはならないものよ。
でも中君は、大切に大切に守られて育った姫君というわけではないけれど、山深いところでお育ちになったからか、そもそも人に慣れていらっしゃらない。
<思いがけない結婚をすることになってしまった。しかもお相手が尊い匂宮様だなんて、さぞかし私のことなど田舎くさいとお思いだろう>
中君はちょっとしたお返事さえ口ごもってしまわれる。
本来のご性格としては、姉君よりも明るくて、気の利く会話がおできになる方なのだけれど。



