<匂宮様がこれほど夢中になっておられるから、実はたいしたことのない姫君だったらどうしようかと思っていたが、昨夜お会いした中君は申し分のない人だった。必ず匂宮様もお気に召すだろう。大君の健気なご希望を叶えてさしあげられないことに申し訳ない気持ちはある。しかし、私は中君に心を移すことなどできそうにない。夫婦になったとしても中君につらい思いをおさせしてしまうだろう。やはり中君は宮様にお譲りして、宮様からも中君からも恨まれないようにしよう>
ご姉妹を独り占めするおつもりなどなく、むしろご自分の恋のために宮様を利用しようとなさっている。
それに匂宮様がお気づきになっていないことをおかしく思いながら、
「いつものような軽いお気持ちでお近づきになって、姫君が悲しまれることになってはいけませんからね」
と、中君の親ぶっておっしゃる。
「わかった。それならよく見ていたらよい。こんなに本気になったことはこれまでないのだから」
匂宮様は真面目なお顔でお答えになる。
「手強いご姉妹ですよ。簡単に男になびくようなご気配はありません。仲介役は相当大変なお役目になりそうです」
とおっしゃって、宇治にお連れしたあとの具体的なことをご相談なさる。
ご姉妹を独り占めするおつもりなどなく、むしろご自分の恋のために宮様を利用しようとなさっている。
それに匂宮様がお気づきになっていないことをおかしく思いながら、
「いつものような軽いお気持ちでお近づきになって、姫君が悲しまれることになってはいけませんからね」
と、中君の親ぶっておっしゃる。
「わかった。それならよく見ていたらよい。こんなに本気になったことはこれまでないのだから」
匂宮様は真面目なお顔でお答えになる。
「手強いご姉妹ですよ。簡単に男になびくようなご気配はありません。仲介役は相当大変なお役目になりそうです」
とおっしゃって、宇治にお連れしたあとの具体的なことをご相談なさる。



