弁の君は薫の君から、昨夜あったことをすべて教えられた。
<そこまでお嫌がりになったのか。なんという強情な姫様だろう。これでは薫の君があきれ果ててしまわれても仕方がない>
と、薫の君にご同情する。
「これまでのご冷淡さは、それでもまだ可能性があるような気がしていたのだ。しかし昨夜のひどい嫌われようはあまりに恥ずかしくて、死んでしまいたいほどだった。しかし、八の宮様が最後までご心配なさって、私に託された姫君たちだからね。お世話するためには死ぬわけにもいかない。
もうご姉妹どちらとも結婚は望まない。すっかり嫌になってしまった。大君はおそらく匂宮様に惹かれていらっしゃるのだろう。こちらにしょっちゅうお手紙をお送りになっているようだからね。『どうせ結婚するなら理想は高く』とお考えになるのはごもっともだ。そんなことに今まで気づかなかった自分が恥ずかしくて、もうあなたたちに会うのもつらい。私は金輪際身を引くから、こんな愚か者の話を誰にも漏らさないでおくれ」
薫の君は嫌味をおっしゃると、さっさとお帰りになってしまった。
「姫様たちも薫の君も、どなたもお気の毒で」
と女房たちはささやきあっている。
<そこまでお嫌がりになったのか。なんという強情な姫様だろう。これでは薫の君があきれ果ててしまわれても仕方がない>
と、薫の君にご同情する。
「これまでのご冷淡さは、それでもまだ可能性があるような気がしていたのだ。しかし昨夜のひどい嫌われようはあまりに恥ずかしくて、死んでしまいたいほどだった。しかし、八の宮様が最後までご心配なさって、私に託された姫君たちだからね。お世話するためには死ぬわけにもいかない。
もうご姉妹どちらとも結婚は望まない。すっかり嫌になってしまった。大君はおそらく匂宮様に惹かれていらっしゃるのだろう。こちらにしょっちゅうお手紙をお送りになっているようだからね。『どうせ結婚するなら理想は高く』とお考えになるのはごもっともだ。そんなことに今まで気づかなかった自分が恥ずかしくて、もうあなたたちに会うのもつらい。私は金輪際身を引くから、こんな愚か者の話を誰にも漏らさないでおくれ」
薫の君は嫌味をおっしゃると、さっさとお帰りになってしまった。
「姫様たちも薫の君も、どなたもお気の毒で」
と女房たちはささやきあっている。



