弁の君がご寝室にやって来た。
「おかしいのです、中君はどちらにいらっしゃるのでしょうか」
ご寝室で休んでおられるのは大君だと思いこんでお尋ねする。
お返事がないので、首をかしげながら他の場所を探しにいったみたい。
中君は、恥ずかしくて信じられないお気持ちで横たわっていらっしゃる。
<昨日、姉君は私に薫の君とのご結婚をお勧めになった。それはこういうおつもりだったからか>
ひどい姉君だとお恨みになる。
すると、朝の光につられたように、大君がついたての陰からよろよろと出ていらっしゃった。
中君のお胸のうちが手に取るようにお分かりになって、お互いに何もおっしゃらない。
<強引に男女の関係を結ばされることはなかったとはいえ、中君が恐ろしい思いをしたことに違いはない。私を恨んでいるだろう。しかし私も、まさか薫の君や女房たちが本当にここまでのことをしてくるとは思っていなかった。もはや私たち姉妹が安心していられる場所などどこにもないのだ>
と、大君は思い乱れていらっしゃる。
「おかしいのです、中君はどちらにいらっしゃるのでしょうか」
ご寝室で休んでおられるのは大君だと思いこんでお尋ねする。
お返事がないので、首をかしげながら他の場所を探しにいったみたい。
中君は、恥ずかしくて信じられないお気持ちで横たわっていらっしゃる。
<昨日、姉君は私に薫の君とのご結婚をお勧めになった。それはこういうおつもりだったからか>
ひどい姉君だとお恨みになる。
すると、朝の光につられたように、大君がついたての陰からよろよろと出ていらっしゃった。
中君のお胸のうちが手に取るようにお分かりになって、お互いに何もおっしゃらない。
<強引に男女の関係を結ばされることはなかったとはいえ、中君が恐ろしい思いをしたことに違いはない。私を恨んでいるだろう。しかし私も、まさか薫の君や女房たちが本当にここまでのことをしてくるとは思っていなかった。もはや私たち姉妹が安心していられる場所などどこにもないのだ>
と、大君は思い乱れていらっしゃる。



