年の暮れというのはどこでも天気が荒れがちになる。
もちろん宇治も雪が降りしきって積もっていく。
そんなところでぼんやりとお暮らしになっていると、薫の君は悪い夢を見ているような気がなさる。
それでも月日は流れていて、ご法要もひと段落するころだろうと、匂宮様から立派なお見舞いが届いた。
<亡くなってから三十日が過ぎれば、ひと段落ということになる。これ以上ここに籠っているわけにもいかない。帝をはじめ、上皇様や母宮様からも早く帰ってくるようにと仰せがあった。帰るしかないけれど、なんという悲しい出発だ>
山荘に留まっておられても虚しいけれど、都へお帰りになるのはもっとおつらい。
女房たちも悲しんでいる。
大君がお亡くなりになったときは、大騒ぎで悲しみも多少紛れたのよね。
でも、薫の君が家来たちを連れて都にお帰りになる悲しみは、何でも紛らわせることができない。
薫の君はひと月以上山荘にいらっしゃったから、女房たちはすっかり主人のようにお仕えして、思いやり深いお人柄に感動していたの。
それも今日で最後かと涙を流している。
もちろん宇治も雪が降りしきって積もっていく。
そんなところでぼんやりとお暮らしになっていると、薫の君は悪い夢を見ているような気がなさる。
それでも月日は流れていて、ご法要もひと段落するころだろうと、匂宮様から立派なお見舞いが届いた。
<亡くなってから三十日が過ぎれば、ひと段落ということになる。これ以上ここに籠っているわけにもいかない。帝をはじめ、上皇様や母宮様からも早く帰ってくるようにと仰せがあった。帰るしかないけれど、なんという悲しい出発だ>
山荘に留まっておられても虚しいけれど、都へお帰りになるのはもっとおつらい。
女房たちも悲しんでいる。
大君がお亡くなりになったときは、大騒ぎで悲しみも多少紛れたのよね。
でも、薫の君が家来たちを連れて都にお帰りになる悲しみは、何でも紛らわせることができない。
薫の君はひと月以上山荘にいらっしゃったから、女房たちはすっかり主人のようにお仕えして、思いやり深いお人柄に感動していたの。
それも今日で最後かと涙を流している。



