「どんな風に好きなの?佐野は、あたしといるときと、ほかの人といるときと、どう違うの?」
聞いてるのか、聞いていないのか、つむじしか見えてないけど、佐野は首に腕を回して、横目であたしを睨む。
……この顔、知ってる。
照れてるとき、どうすればいいのか分からなくて、困ってるときの佐野。
ぎゅっと胸が締め付けられて、痛い。
息が少し、詰まるみたいに感じる。
それでも、じっと見つめ続けるあたしに、佐野は根負けしたのか、小さく舌打ちをして、ようやく口を開けた。
「…まず、そもそもの熱量が、ちがう。できるだけ、一緒にいたいし。そのためなら、お前が呼ぶなら、どこでも駆けつけるよ。あと、何してても考える。朝起きて、もう起きてんのかな、とか。ちゃんと飯食ってんのかな、とか」
佐野は、顔を赤くする、だとか、恥ずかしがるとか、そんなこともなく言い終えた。
でも、はずい、とボソッと呟いた言葉は聞き逃さなかった。
佐野も佐野で、思ったよりあたしのことを好きらしくて、安心した。
起きて、真っ先に佐野のことを考えているのがあたしだけじゃなくて安心した。
お腹一杯食べれてるかな、とか考えてしまっているのが、あたしだけじゃなくて、良かった。



