「一千華は?俺のこと、どう思ってんの」
「さっき、俺のこと好きなんじゃねーのかよって、自分で言ってた…」
「やっぱ本人の口から聞きたい」
言いたくないのに、言わされてるみたいで、すごく悔しい。
でも、拒むこともできない。心の奥では、ちゃんと言いたい自分がいるのも知っている。
「…たぶん、すき。眉毛で機嫌がわかるところとか、笑ったら子どもみたいなところとか、食べるとき口がおおきいところとか…」
自分でも信じられないくらい、心臓がバクバクして、声が震えそうだ。
「多分じゃねーだろ、それ」
佐野に、だいぶ好きだろ、と言われて、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
たぶんじゃない。
だいぶじゃない。
自分でも驚くくらい、思っている以上に、好きだよ。
佐野が思ってるよりも、あたしが思ってるよりも、ずっと、ずっと、好きだよ。


