「柏谷さん、今から暇だったりする?」
学校が終わって帰る準備をしているあたしに、クラスメイトが少し困ったような、焦ったような顔で声をかけてきた。
「どうしたの?」と聞くと、どうやら今から他校の人たちとの合コンがあって、そのメンバーの一人が体調不良になってしまい、代わりを探しているのだという。
「柏谷さんが来てくれると助かるんだけど」
きっと、あちこちに声をかけたけれど、誰も空いていなかったのだろう。
だって、あたしに声をかけるはずがない。
だって、あたしが合コンなんかに行ったら、きっと一人勝ちになるに決まってる。
それでもいいの?なんて思う。
それに、ちょうどさっきまでの佐野のことで、少しむしゃくしゃしていたこともあって、つい「いいよ~」と軽く返事をしてしまった。
その子は、あたしがこんな軽い返事をすると思っていなかったのか、聞いてきたのはそっちなのに少し困ったような表情になって、小さな声で「ありがと~」と言った。



