「また会ったな?」
ふと声をかけられて、佐野から視線を移すと、そこにいたのは宮原だった。
さっき、佐野と話したせいで、フラグが立っていたのかもしれない。
「お前、いつも遊び歩いてんの?」
「その言い方、やめてくれる?」
前に会ったときは気づかなかったけれど、宮原が着ている制服は、あたしの地元の学校の制服だった。
道端で鉢合わせしなかったのは、今までの奇跡だったんだと思う。
「今日も、男といんの?相変わらず友達いねーんだな」
うるさい。
放っといてほしい。
でも、体は前みたいに震えていない。
息も乱れてない。
……佐野、早く来てよ。
そう思ったその瞬間、だるそうな顔で、佐野がやってきた。
「お前、一千華がひとりのとき狙ってきてんの?」
「たまたまに決まってんだろ。それより、前もいた気がすんだけど、柏谷の彼氏?」
「違うけど」
自分で言いながら、なぜかちょっと不機嫌になる。



