冬の光にヴェールは要らない

その日の夜も私は杏香と電話をしながら、ゲームを進めていた。

「万桜、レストランのメニューって何が良いと思う?」

杏香が作りたいと言っていたレストランの内装を大体整え終えた時に、杏香はそう問いかけた。

「レストランかぁ……オムライスとか?」

「それは万桜が好きなだけでしょ!」

「そうだけれど別に良いじゃん!」

壮矢と話した後だからだろうか。壮矢が優しい言葉をかけてくれた後だからだろうか。

どこか心が落ち着いていた。

「杏香の好きな料理にしたら良いじゃん」

「えー、いっぱいあるもん」

「うーん、じゃあ和食にしたら? 私も好きだし」

「嘘つけー! 万桜は外で食べる時いつも洋食ばっかじゃん」

「あはは、バレちゃった」




「もー! 嘘つかないでよ!」



 
その杏香の言葉にドクっと心臓が鳴ったのが分かった。