冬の光にヴェールは要らない

「万桜、今日も何か貸した方が良い?」

その質問に私は数秒悩んだ後、答えた。

「ううん、もう要らない。貸さなくて大丈夫」

もう理由をつけて貰えなくても壮矢に会える気がした。

それが全てだった。
 
その日は夕日が沈む前に解散して、私たちはそれぞれの家に帰った。