冬の光にヴェールは要らない

人と縁が切れることにも、嫌われることにも慣れていると思っていた私は、壮矢が私を嫌わずに許したことに安心したのだ。

その事実を認めたくなくて、また涙が溢れた。

「っ……!」

「万桜お姉ちゃん?」

拓人くんの声色の心配が増している。

私は慌てて涙を拭って、ニコッと顔を上げた。

「大丈夫! 実はね、砂が目に入っちゃって壮矢に見て貰っていたの」

「もう大丈夫なの?」

「うん、だから折角だし一緒に遊ぼ!」

私はそう言って、海の近くの砂浜を指差す。

拓人くんはパァっと顔を輝かせて、「一緒にお城作りたい!」と走っていく。