冬の光にヴェールは要らない

どうせまた何か理由をつけて、次に会う理由を用意するに決まっている。

青年が私に会いたがる理由など正直どうでも良い。知りたくもない。

青年がどんな理由をこじつけようと断るしかない。そう思っていたのに。



「また会いたいです。拓人じゃなくて、僕が貴方にもう一度会いたい」



ドッ、と心臓のスピードが一気に速くなる。

それは心が踊ったからでも、照れてしまったからでもない。

この真っ直ぐさは私にとって猛毒だ。

最低な私が一番苦手とするもの。

上辺だけの関係が好きだから……他愛のない会話が好きだから、相手に本心を見せられたくない。

相手の心の底まで見たいなど微塵(みじん)も思わない。