青年は紙袋を見つめたまま、すぐに受け取らない。
私はそのまま青年に押し付けようとしたが、青年の言葉に動かそうとしていた手が止まった。
「少しは手が温まりましたか?」
「え……?」
手袋は次も私に会う約束を取り付けるためだと思っていたのに、青年はそうはっきりと言い切った。
予想外の言葉に私はすぐに返答出来ない。それでも、青年は私の言葉を待っている。
「……手袋は結局つけられなくて……でも、カイロを握っていたので暖かったです」
何故か手袋をつけなかったことに対して言い訳のような言葉をつけてしまう。
ザワザワと心が動いて、先程まで気にならなかった些細なことがふと気になり始める。
ローファで踏む砂浜は歩きにくく、立ち止まっていても砂が入りそうになっている。
靴の中に砂が入らないようにちょっとだけ片足を上げて、もう一度踏み直した。
私はそのまま青年に押し付けようとしたが、青年の言葉に動かそうとしていた手が止まった。
「少しは手が温まりましたか?」
「え……?」
手袋は次も私に会う約束を取り付けるためだと思っていたのに、青年はそうはっきりと言い切った。
予想外の言葉に私はすぐに返答出来ない。それでも、青年は私の言葉を待っている。
「……手袋は結局つけられなくて……でも、カイロを握っていたので暖かったです」
何故か手袋をつけなかったことに対して言い訳のような言葉をつけてしまう。
ザワザワと心が動いて、先程まで気にならなかった些細なことがふと気になり始める。
ローファで踏む砂浜は歩きにくく、立ち止まっていても砂が入りそうになっている。
靴の中に砂が入らないようにちょっとだけ片足を上げて、もう一度踏み直した。



