冬の光にヴェールは要らない

他人のものが入ったバッグを乱暴に扱うことが出来ないくて、いつもより丁寧に床に置いた。

「うん、明日返してしまおう」

そう呟いた自分の声が耳にこだまする。

小さな声であっても、これは私の決意だ。

後回しにしないように自分に言い聞かせる。

自分を納得させてから、私は部屋着に着替え始めた。
 
外の雨音はまた一層と強くなり始めている。

それでも、先ほどのように明日も雨であれば良いとはもう思わない。

明日は晴れて貰わないと困る。もう返しに行くと決意をしたのだから。