冬の光にヴェールは要らない

今時SNSにアップしないのに、自分の思い出のために写真を撮ることは案外珍しいらしい。
 
そんな良い意味じゃなくて、深い繋がりのいないSNSにアップするのが嫌なだけ。

私のアカウントをフォローしてくれている中学時代の友達が写真をアップしたちょっとした拍子に連絡を送って来たら面倒臭いだけ。

どこまでも私は嫌なやつでしかない。

「万桜? クリームが溶けないうちに食べよ!」

杏香の言葉に私は少し溶け始めたアイスをスプーンで(すく)って口に運ぶ。

「ん、おいしっ!」

「でしょー! 絶対、万桜は好きだと思ったんだよね」

「私、苺好きだって前に言ったっけ?」

「言ったよ。苺味まで好きって言ってたじゃん」

私が好む他愛のない会話を覚えてくれていて、そこから話を広げてくれる。