冬の光にヴェールは要らない

私の机は一番教室の扉から近い。

だから、杏香はいつも教室に入ってすぐに私に話しかけてくれる。
 
その杏香の話がいつも通りに他愛のない話だと、今日もいつも通りの日だと安心出来る。

そんな日々。

「ホームルーム始めるぞー」

担任の声が響き渡ると同時に教室に担任が入って来て、クラスメイトがゾロゾロと自分の席に戻っていく。

静けさを取り戻した教室は耳を澄ませば、外の雨音が聞こえる気がした。