冬の光にヴェールは要らない

ピコンという通知音がスマホから聞こえ、私の意識はゲーム画面から離れた。

[準備出来たよ〜。いつでも通話出来る!]

杏香のメッセージに私は文字で返さない代わりに、通話ボタンを押した。すぐに杏香の声が耳に入ってくる。

「はー、部活疲れたー!」

「お疲れ様」

「早速レストランオープンしよ!」

「もう準備出来ているの?」

「昨日のうちに全部終わらせておいたから」

私はゲーム内の杏香のレストランの前に急いで向かう。

「よし、私も準備オッケー!」

「じゃあ、行くよ……オープンだー!」

杏香の声と共にレストランの扉が開く。

私が中に入ると杏香のキャラクターが私を出迎えてくれる。

開店前から手伝っていたので内装もメニューも知っているが、いざオープンすると何処か新鮮な気分だった。私の座っているテーブルに杏香がオムライスを持ってきてくれる。