冬の光にヴェールは要らない

授業を聞きながらも、苦手な数学だったので私はつい別のことを考えてしまう。

今日はまたあの海に行こうかな。

あれから天気の悪い日が続いていたこともあり、壮矢と会えたのは数回程度だった。

会った数回も世間話やくだらない話をしているうちに時間は過ぎていた。

でも、それが楽しくて。拓人くんも私と遊べるのが楽しいようで、最近は家から砂遊び用の小さなおもちゃのスコップを持ってくるようになっていた。

そんなことを考えていると、数学の先生の「ここは今度の小テストに出すぞー」という声が聞こえた。私は慌ててその問題をノートに書き込んだ。

そこで私の思考は授業に移り、数学に集中していく。

海に行くのが嫌だったはずなのに、いつの間にかそんなことを考える時間も減っていっていた。