冬の光にヴェールは要らない

「万桜。私はお手洗いに寄ってからいくから、先に行ってて貰って良い?」

「おっけ。良い席見つけとく!」

先にバドミントンの観戦席についた私は席を探していた。

思ったよりも埋まっていてよく見えそうな席をすぐに見つけられない。

だからだろうか。つ

い見つけた空いている席に飛びついてしまったからかな。

近くに座っている人を確認するのを忘れていた。

「え、万桜?」

その声を忘れるはずがなかった。


だって、あの言葉の声と一緒なのだから。




『なんか万桜の友達って私じゃなくても良さそう』




駄目だ。振り向きたくない。

でも、身体は勝手に振り向くのだ。