冬の光にヴェールは要らない

ピーピーと笛の音が体育館に鳴り響いている。

点呼が終わるとすぐに試合が始まって行った。

私たちが出場するバスケは二試合目なので、ゼッケンをつけながら一試合目の試合をコート横で観戦する。

「結構レベル高いね。大丈夫かな」

他のバスケメンバーが不安そうにしているので、私はわざと冗談めかすように笑った。

「大丈夫。案外見ているとレベル高く見えるだけだって。私たちもきっとコートに入れば、『レベル高いね!』って言われてるよ」

「あはは、藤山さんって結構面白いよね。ていうか、万桜って呼んでも良い?」

「もちろん。じゃあ、私も下の名前で呼ぶね」

簡単に仲良くなれるように見えて、教室で一緒にいるメンバーでなければこれから話すことも少ないもの。

なんて、そんないつも通りの最低な考え方が顔を出した。

そんな考え方をいつもなら何も思わないのに、今日は自分の醜い所を見るとズキッと胸が痛む気がした。



私ってこんなに良い子だったっけ? そんなわけないか。

 

なんて自問自答してしまう。