冬の光にヴェールは要らない

「にしても、今日は人が多いよね」

「他の高校の生徒もいるからね」

「3校合同だったっけ? ウチの生徒数が一番多いにしても、やっぱり合わさると凄い人数だね」

杏香の問いに私は頷きながら、配られている選手名簿に目を通す。つい会いたくない名前を探してしまう。

見たくない名前ほどすぐに見つかるようで、「佐々木(ささき) 梨実(りみ)」と書かれた欄を発見する。

しかし、競技は卓球になっていたので私はほっと胸を撫で下ろした。

「ねぇ、杏香」

「ん?」

「私、やっぱり卓球よりバドミントン見たいかも。だめかな?」

「全然良いよ! 私はバレーを見られれば、あとは何でも良かったし!」

「ありがとう!」

そんな会話をしている内に担任が点呼を取り始めている。

私たちは他のバスケメンバーと共に担任の周りに集まっているクラスメイトの元に駆けて行った。