その時、部屋の扉が開いた。
「万桜?」
私が泣いていることに気づいて、壮矢の顔に驚きの色が見えた。それでも涙は止まらない。
「壮矢、本心なんて見せなくても良い……?」
こんなに泣いているのに、拓人くんを起こさないように小さな声で話す自分の頭はそういう所だけ冷静らしくて。
「縁に期待すれば、切れた時に悲しくて。相手を信頼すれば、裏切られた時に絶望する。誰でも知っていることだけれど……私、は、受け入れられ……なかった、の」
嗚咽で言葉が途切れ途切れになってしまう。
「期待したくないし、裏切られたくない。相手に傷つけられないためには、相手より最低な性格になるしかなかった。怖がりな私は、繋がりから逃げたの。『どうせ今だけの繋がりだから』を言い訳にして、心に安定を与えているの。でも……」
ああ、駄目。止まって、私。どうして止まれないの。
「繋がりに期待して、心から笑えていた頃の自分の方が輝いて見える……瞬間、があるの……!」
どこの誰が最低な自分の方が好きだと心から言えるのだろう。
誰だって輝いている自分の方が好きに決まっている。
でも、今までの私はそれすら受け入れたくなかったのかもしれない。
「万桜?」
私が泣いていることに気づいて、壮矢の顔に驚きの色が見えた。それでも涙は止まらない。
「壮矢、本心なんて見せなくても良い……?」
こんなに泣いているのに、拓人くんを起こさないように小さな声で話す自分の頭はそういう所だけ冷静らしくて。
「縁に期待すれば、切れた時に悲しくて。相手を信頼すれば、裏切られた時に絶望する。誰でも知っていることだけれど……私、は、受け入れられ……なかった、の」
嗚咽で言葉が途切れ途切れになってしまう。
「期待したくないし、裏切られたくない。相手に傷つけられないためには、相手より最低な性格になるしかなかった。怖がりな私は、繋がりから逃げたの。『どうせ今だけの繋がりだから』を言い訳にして、心に安定を与えているの。でも……」
ああ、駄目。止まって、私。どうして止まれないの。
「繋がりに期待して、心から笑えていた頃の自分の方が輝いて見える……瞬間、があるの……!」
どこの誰が最低な自分の方が好きだと心から言えるのだろう。
誰だって輝いている自分の方が好きに決まっている。
でも、今までの私はそれすら受け入れたくなかったのかもしれない。



