冬の光にヴェールは要らない

『それだけで多分大丈夫だよ』

それだけで大丈夫だと拓人くんに言っておきながら、自分だと何処か不安になる。

それでも、そんな私の考えなど拓人くんは知らずに笑ってくれる。

私の顔を見て安心したように少しずつ瞬きが多くなっていき、眠そうにしている。

すぐに拓人くんは眠りについてしまっていた。

スヤスヤと寝息を立てている拓人くんの横で、私の頭の中は色んな考えが流れていっていた。
 
私は前にこう言った。


『嘘ってそんなに悪いこと?』

『どうせ他の人達もいつの間にか縁なんて切れて行くくせに、そのことに始めから気づいている私だけが悪者なの?』

『どれだけ最低なやつでも、友達が欲しいと思って何が悪い』


上辺だけの繋がりが良くて本心を見せなくないなら、一人でいれば良いと思った時もあった。