冬の光にヴェールは要らない

それでも、当たり前のように我慢が染み付いているような言い方で、拓人くんが布団の中でさらに身体を丸めたのが分かった。

「私も今日は寂しかったの。一緒にいてくれると嬉しいな」

私のその言葉に拓人くんがポカンとしている。

「本当にいいの……?」

「もちろん」

私と拓人くんの会話を隣で聞いていた壮矢は、私にアイコンタクトで「ありがとう」と頷いた。

「万桜、じゃあ僕はちょっと洗濯物を片付けてくるから、暫く拓人のこと任せても良い?」

私が了承すると、壮矢がすぐにパタパタと洗面所に向かっていく。

家事も溜まっていたのだろう。
 
部屋に二人になると、拓人くんはもう一度の目をじーっと見ている。

「拓人くん? どうかした?」

「ううん、万桜お姉ちゃんに会えたから今日は良い日だなって思っていたの。お昼はお母さんとも遊べたし」

嬉しそうにお母さんと遊べたことを話す拓人くんが幸せそうで、私はその話をもっと聞いてあげたくなった。