「ねぇ、あの子の噂聞いた?」
「聞いた聞いたー。でも、けっこー信ぴょう性あるよねえ」
「あの感じであんなことしてるんだーって感じ?」
「でもでも、意外とあーゆー子の方がやってたりするんだよねー」
「うわー、世那君かわいそー。そんな事してるのによく世那君の傍にいれるよね」
「本当それ、てか世那君に全く釣り合ってないのに、身の程を知れって話よね」
「まぁしょうがないんじゃない?あの子友達全然居なさそうだし、世那君に頼るしかないんだよ」
「幼馴染ってだけなのに良い気になってるの超ムカつくー」
「世那君もそろそろ飽きて捨てるでしょ、ほら、最近あの二人一緒に居ないし」
「ウケる、生きていけないじゃんあの子」
頭の中がぐるぐると訳が分からない言葉でいっぱいになった。
私じゃない、私のせいじゃないよ。
だって私は人の嫌がることなんてなんにもしてない。
真面目に、人のためを思って生きてきたはずなのに。
「授業範囲見せてあげるー!」
そう言って、背中にぽす、と丸められた紙が投げられる。
それを拾う勇気は持ってなかった。
ゲラゲラと下品に笑う声は聞こえない振りをするにはあまりにも大きな声だった。



