気まぐれ王子と召使い




最近、ノートをよく忘れるようになった。


朝、鞄に入れたのを確認しては、授業が始まった時になりまた無くなっているのを知る。


そして、そんな私を確認した一部のクラスメイトはクスクスと毎回私を見て笑うんだ。





「ちょっと」



中休みの時間、たまたま水瀬ちゃんと廊下ですれ違い、声をかけられる。



「?どうしたの、水瀬ちゃん?」


「アンタってクラスで友達いないの?」


「えぇ…」


あまりにも直接的な言葉に口角が引き攣る。

私が毎日のように5組に行っていたのが嫌だったのだろうか。



「……正直、友達は少ない、けど……」


「じゃないとうちのクラス来ないもんね」


「うん……ごめん、なるべく行かないようにするよ」


「別に来んなって言ってないでしょ?ただ気になっただけ」



珍しく気まずそうに視線を逸らす水瀬ちゃん。

しばらく口をパクパクと開けて悩んでいたが、覚悟を決めたのか水瀬ちゃんは私を真っ直ぐ見つめた。