「お前がここに居るって事はどうせ世那も来てんだろ?」
「はっ、はいっ!!」
「はっ、相変わらずみてぇだな、あのクソ野郎……」
言ってる事はかなり不穏に聞こえるが、宇佐見君は独り言を言うようにただ黙々と焼きそばを作っている。
「お前もいつまであんな奴に付き合ってるつもりだよ、いい加減目覚ませよな」
「す、すみません」
「あ?なんで俺に謝んだよ……紅しょうがどうする?」
「あ、お願いします……」
宇佐見君は、ん、と短く返事を返すと、明らかに一人前の量ではない焼きそばを容器いっぱいに盛り付けてくれた。
「いいい、一人前の料金しか払えてないです!すみません!!」
「あん?知り合いだからってちょっと盛ってやったんだろ、有難く受け取っとけ」
「すみません!ありがとうございます!」
「それと、世那に俺がここに居たこと絶対に言うなよ。あいつとはもう関わりたくねーから」
そう言うと、宇佐見君は鬱陶しそうに私にシッシッと手を軽く振って見せた。
(あれ、意外と良い人だったな…)
中学の時の彼は間違いなくもっと私を邪険に扱ってた気がしたけど、高校に入ってから丸くなったんだろうか。



