【2.26公開】ハルくんの、かくしごと。




「…ハルくんは、幼なじみなのに私のこと何にも分かってないよねっ」

「はっ…どの口が?お前に言われたくねーよ」



分かってないよ。何にも、分かってないじゃん。

私以外の女の子の香りがするベッドで押し倒されて、私がどう思うかとか。

ハルくんに押し倒されているこの状況、ちっとも怖くないこととか。

ひとつも分かってないじゃん。



「だって、ハルくん、」

「だって?だって、なに?………もう、どうなっても知らないから」



言い返してやろうと思ったのに、 ハルくんにさえぎられた。


そして、ぐっと近づく綺麗な顔。


こんな距離、知らない。

目が離せなくて、呼吸も忘れて。

心臓の音がうるさすぎて、 自分の声がかき消されそうになる。



そのまま――唇が重なっていた。

柔らかくて、熱くて、頭が真っ白になる。



「やっ…ハルくんっ…!」



びっくりして、思わず顔を逸らす。

でも、顎を掴まれてすぐに戻された。



「ちょっと黙れ」



そう言って、今度は噛みつくように、下唇に熱い感触。

恥ずかしくて、ぎゅっと目を閉じる。

心臓が暴れて、耳まで熱くなる。

痛いわけじゃない。むしろ、甘くて、痺れるような感覚。